絵本『赤い蝋燭と人魚』をご存知でしょうか。
学生時代に友人からこの絵本をもらったのですが、もう一度読みたいなと思って読みました。
一言で言うと、哀しい物語。人間の醜さが露呈している作品です。
この記事では、『赤い蝋燭と人魚』について紹介していきます。
あらすじ
人魚は、南の方の海にばかり棲んでいるのではありません。
北の海にも棲んでいたのであります。ーーー(本文引用)
長い間、人魚は話をする相手もいないそんな寂しい海の中で生きていました。
人魚は人間を世界一やさしい生きものだと聞いていました。その人魚のお腹には子がおり、自分のような寂しい思いはさせまいと、人間のいる陸の上で子を産みます。
そして、その人魚の赤子はとある町の蝋燭屋を営む老夫婦に拾われることになり――
読んだ感想
絵本というと私の勝手なイメージですが、ほんわかするような和やかな気持ちになるお話が多いように思います。実際、私はそういった絵本を多く読んで生きてきました。
しかし、この『赤い蝋燭と人魚』はとても哀しい物語だったのである意味新鮮でした。
学んだこと
・人間の醜さ
明るい絵本ばかり読んでいたからこそ、こういった哀しく複雑な気持ちになるような絵本を読むのも大事だなと思わされました。
人生は楽しいことばかりではないし、むしろ苦しいことのほうが多いと思います。
歳をとればとるほど人間の醜さを感じるものです。(私の勝手な偏見かもしれませんが)
そんな人間の愚かさを目の当たりにして、考える経験も必要かと思います。
人魚の人間を信じる気持ちとは裏腹に、人間は簡単に裏切ってしまうのです。
人間の愚かさがよく表れている作品です。
良かったところ
救いだったのは絵がとても美しかったことです。
どんよりとした物語の薄暗くて哀しい世界観を表しつつも、儚いようなどこか美しさをも抱く素敵な絵でした。
こんな人に読んでほしい
まだ幼い子供にはもちろん、大人にもたくさんの人にこの絵本を読んでほしいなと率直に感じました。読んでみて、何を考えるのか、どう感じるのか人の意見を聞いてみたいですね。ぜひ読んで頂きたいです。